(1)ルート
5/2(金) 19:00神田発。
GWの中央道は当然の渋滞で、松本の道の駅に着いた頃には日付が変わっていた。ふう。
5/3(土)
翌朝、 7時前に沢渡駐車場に到着し、満員のバスで上高地入り。皆さんどこに登るのかしら。
河童橋を渡り、10分で岳沢登山口。
8:20発
重い荷物を背負い大きなデブリの転がる沢を登っていると、突然地面がゆらゆらと動いた。ヤバい、雪崩か雪渓崩落か!!右手の明神岳方面でカラカラと大きな落石が。小屋に着いて調べると、飛騨地方を震源地とする群発地震らしく、1時間に20回以上も揺れた。
10:30岳沢小屋着。
鯉のぼりはためく岳沢小屋のテン場では、「焼岳が噴火するのでは、明日の登攀はどうする」と天場は賑やか。リーダーのUさんは25年ぶりに再会されたという知り合いを含め多くの知人友人とお話している。小屋は水場があるので水作り労働もなく、生ビールをジョッキで頂き快適な生活であった。会の新装備エスパースも広大な前室で超快適。
天狗沢チームは今頃どの辺だろうか。
色とりどりのテン場。
5/4(日) 3:00起床4:20発 まだ薄暗いが、既にヘッドランプの明かりが奥明神沢(前穂へ)、南稜に点々としている。南稜には2-3パーティほど先行しているようだ。
天気も持ちそうだし、地震も落ち着いた様子。
4:40頃 取付 右手の小さな灌木帯を乗り越し、雪壁をせっせと登る。雪壁はクラストしているうえトレースが着いており、快調に登れる。先行パーティがバラバラと氷を落としてきてたまらないので、少しルートを変え、直接尾根に取り付くことにした。
途中少々スタカットを交えながら、基本的にコンテでぐんぐん高度を稼ぐ。 トリコニ-の手前の岩場を縫って雪面を進むが、雪庇にぶち当たる。ここが一番の核心だった。リーダーUさんが雪庇を乗り越す。引っ張られて自分もダブルアックスでなんとかかんとか上によじ登る。
雪稜をさらに登ると南稜のシンボル、トリコニ-(3つの岩峰)である。第1峰は岩の隙間を登る。高度感満点。第二峰も順調にこなし、第三峰は巻いてゆく。
(トリコニ-第一岩峰の隙間)
高度感が素晴らしい。
(トリコニ-より来し方を望む。明神の稜線は素晴らしいなあ)
(トリコニ-第二峰の上に先行者が見える)
(トリコニ-の登攀)
トリコニーを超え、スノーリッジをゆく。
長い雪稜をひたすら登ると南稜の頭だ。やはり北アルプスのバリエーションはルートが長い!標高差1000mを3時間半で登ったことになる。
8:40 南稜の頭 登頂 お疲れさまでした。
8:50 奥穂山頂 (これ以降のほとんどの写真が何故かメモリーから消えてしまいました)
奥穂山頂は多くの登山者で賑わう。風があるので、少し下がったところで休憩。ほっとするのもつかの間、本当にコワイのは奥穂~前穂の吊尾根だった。夏の吊尾根とは全く違う様相で、細い尾根をひたすらトラバース。時折道が崩れ落ちるところもあり、神経を張りぱなし。前穂の手前ではかなり急な岩場もあり、前穂からの登山者は懸垂下降をしていた。
前穂の登りも、き、キツイ。
前穂山頂12:30
吊尾根の途中で八方から縦走してきたという2人組とすれ違ったが、彼らの前穂山頂での幕営跡(!)が良い休憩場所になった。
前穂からは急峻な奥明神沢を慎重に下る。
岳沢小屋14:15
既に天気が崩れる兆候があったため、翌日に予定していたコブ尾根は見送ることとし、予定を変更して上高地に下ることにした。
クライマー、ハイカー、キャンパーの入り交じる小梨平でゆっくりお酒を頂きました。13時間以上の行動で疲れていたのか、飲んだら爆睡してしまいました。
100年前にウェストンと上條嘉門次が奥穂高に初登攀したという伝統のクラシックルートは感慨深く、壮大な穂高の山並みを眺めながらの登攀は非常に気持ちのよいものでした。
反省点は色々ありますが、がに股アイゼンワークを直さなくては。。。
上野さん、お久しぶりでした。と、言ってもそんなに長いこと会ってなかった気がしないほど呆気ない再会でしたが。(^^)
4日の日は、そちらはコブ尾根に行かれたのだと思っていました。我々は、5日の天気予報が悪い方に変わったので、涸沢に行くのは止めて、南稜登攀後は前穂高沢を下りました。テントに戻ると、小屋情報では翌日は雪。それなら下は雨、濡れるのはいやなので、即撤収して下りました。置手紙もせず失礼しました。
4日間の予定で入り1本なので、やはり物足りませんが、絶好の条件で登れ気持ちよかったです。
また、どこかでお会いできるのを楽しみにしています。
大竹さん、お久しぶりでした。この数年程、龍鳳の方や大西さんより大竹さんの山でのご活躍にお話しお聞きしておりましたが、やっとお会い出来て感激でした。卒業と同時に山はやめてしましい30年以上山とは全く縁を切っておりましたが、登山活動の再開とともに休眠アルムクラブを復活させました。その昔、犬木さんをはじめJCCの皆様にはいろいろなことを教えてもらい、またお助けいただいたこと感謝いたしております。
5/4の日、我々も南稜の登攀だけで十分満足し、その日の内に下山してしまいました。この頃は年のせいか単発勝負の山行ばかりで長期山行は辛くなってきました。
次回はもう少しゆっくりお話しできればと思っておりますので宜しくお願い致します。