2020.08.29 奥穂高岳南稜

2020.08.2829 奥穂高岳南稜

08/28 年初からのコロナウイルスの影響で上高地へ入山するのは今年は初めて。岳沢小屋は空いていたが混み合う小屋を避けて前日テント泊とした。金曜日入山だったので小屋近くの平な天幕地を確保することが出来た。しかし、ある年齢を越えるとテント泊は荷揚げを含め負担に感じるものである。午後に一時雨、夜中も一時雨、朝がたには上がっていた。

岳沢のテント場。小屋に近くめったに空いていない憧れの天場でした。

08/29

5:15岳沢テント場 6:20南稜取り付きルンゼ 9;00トリコニー 11;00南稜の頭 12;40喜美子平 14:50 岳沢テント場 17:40上高地バスターミナル

前日の偵察で雪渓に亀裂や崩壊のあとが見られたので明るくなってからの出発とした。雪渓の末端でアプローチシューズにアルミ製12本アイゼンを装着。雪渓には陥没が多いので気を付けて末端まで登る。下からは解らなかったが南綾の取り付きとして目指した地点へは雪渓との幅が広く取り付けない。右岸沿いに雪渓を30mほど下り乗り移れそうな地点を見つけた。ここからアンザイレンして、パートナーを真上から肩がらみで確保してなんとか右岸に着地させた。問題はフリーで下るセカンドだがローカットのアプローチシューズにアルミアイゼンという装備のみで下るのは緊張した。南綾の登攀のなかで最大の難所だったかもしれない。オリジナルの南綾取り付きからはコンテと時々のスタカットで進む。草付きルンゼの草は前夜の雨で濡れており、ずぶ濡れ状態の登攀となった。ルンゼの終わりから南綾のラインに出るまでも濡れた草付きと藪こぎだった。東側へ出て、陽が当たるとスチームサウナ状態に変わった。その後は熱中症寸前の状態での登りとなりすっかり消耗してしまった。懸垂地点でアンザイレンを解除し、奥穂高山頂の登山者を横目で見ながらの登りが辛かったがガスがかかりはじめたのが救いとなった。南稜の頭で登攀終了して吊尾根、重太郎新道を下山した。

アイゼンを着けて雪渓を登ります。

南稜の取り付き。赤いラインがルート。

雪渓はつながっていませんでした。ちょっと近ずき過ぎたかも。

雪渓から右岸への取り付き。赤いラインを下りました。

下からみると雪渓の先端は何時崩落してもおかしくない状態でした。

ルンゼに入り最初のスタカット。

下部は草付きが少なく快適でした。

草付き藪が終わり稜線へ出ました。

南稜らしくなりました。

モノリスと言われる岩頭へ向かいます。

トリコニーへの登り。

トリコニー直下。

南稜の頭。ガスが出てきて温度が下がりました。

稜線歩きでガスが出ることを望んだのは初めてかもしれません。

 

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