2022.07.30 剣岳南壁

2022.07.29~07.30剣岳南壁A2綾

7.29 晴れ後に曇り

8:20室堂 9:10雷鳥沢 11:30剣御前小屋11:10剣山荘12:30

7.30 晴れ後強い雨

3;50剣山荘発 5:40平蔵谷 6:35南壁A2取り付き

6:50登攀開始 8:30剣岳山頂 11:10剣山荘 15:10室堂ターミナル

終活登山の一つとして剣岳南壁の登攀を考えていたが、剣岳までの距離、アルペンルートの混雑などを考えるとなかなか実行に移せなかった。今年は6月中に梅雨が明けたが7月に入ると梅雨に逆戻りという天気が続き天気が読みにくかったが意を決して富山へ向かった。黒部駅の前夜泊だが気温が思ったより高くあまり快適ではなかった。今回の山行の最大の課題は剣沢へまともに歩けるか?雷鳥沢からの登りに耐えられるか?何とかその登りも乗り切り午後の不安定な天気の前に剣山荘へ入った。剣山荘はトイレもきれい、コロナ対策も行きとどき宿泊者も少なく快適だった。7/30下山予定なので3:00起き。8.9mm50mロープ一本を持って小屋を出た。夜明け前の富山の夜景を見ながら前剣までは結構苦しい。平蔵谷に達するが今年は雪の量が多い。南壁の取り付きまでは雪渓を横断して上部の急傾斜を避けるようにアンザイレンして進む。アルミ製12本のアイゼン、ローカットアプローチシューズ、ピッケル無しでの朝の固い雪面の下降は恐る恐るだった。安全をできるだけ確保しながら時間をかけてA2ルート上のテラスに着地した。雪のため本来の取り付きの5mほど上だと思った。

1p目。30m。固い岩のフェースから左のカンテの支点まで。簡単そうに見えたが逆層で慎重さを要した。

2p目。40m。大まかな岩のリッジ。一か所大きくカンテを乗り越すところが核心だがヨーロッパの岩のようで楽しかった。

3p目。40m。大まかな岩の簡単なリッジ弱点を狙い登る。途中ランニングをとらなかったがロープが重くなったので登攀を切った。

4p目。簡単そうだったのでショートロープのコンテ70m。今日南壁を登るはずだった2人に会ったのでロープをたたんだ。平蔵谷の雪が多かったので断念して一般ルートから終了点を確かめに来たらしい。そのまま4人で源次郎尾根側より山頂へ出た。

無風快晴の素晴らしい山頂を適当に楽しみ最終バスに間に合うように下山した。剣御前から強い雨に見舞われた。びしょびしょに濡れての雷鳥沢からの登り返しは辛かった。室堂では前日の入山から剣山荘で会話の弾んだ気の良い親子パーティに再会することが出来た。山頂ではニアミスで会えなかったのは残念だった。

剣は若いころも遠い存在でなかなか来ることが出来なかった山である。もう一度北方稜線を辿って登りたいと思いながら剣を後にした。

雷鳥沢のテント村。

剣御前から剣山荘へのトラバース道。

剣山荘。

平蔵谷。ここからトラバースして取り付きました。

A2の取り付きにて。

1p目の出だし。

2p目。

簡単な3p目。

剣山頂。

積雪期はこの祠も雪で殆ど埋まっています。

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2022.06.30 谷川岳一の倉沢烏帽子岩南稜と滝沢スラブ追憶

2020.06.30 谷川岳一ノ倉沢 南稜登攀と滝沢スラブ追憶

5:05登山指導センター 6:00一ノ倉沢出合

8:08南稜テラス 8;25登攀開始 10:35登攀終了

14:30一ノ倉沢出合

南稜フランケなどを入れると10回以上の南稜の登攀だったがコロナ渦などもあり久しぶりの登攀だった。登攀自体は何の心配もないのだがある年齢を過ぎての一ノ倉は何かとプレッシャーを感じる。前夜の車中泊、十分睡眠がとれるかなど結構大きな問題となる。案の定あまり睡眠はとれなかったが予定通りにベースプラザを発つ。平日なのでのんびり体力を温存しながらのアプローチだった。しかしテールリッジを登り始めると強烈な日差しを浴び始める。おまけに湿度も高い。今年は例年にない6月中の梅雨明けだったが以来猛暑が全国的に続いている。やっとの思いで中央綾の基部に達すると中央綾に2組のパーティが取り付いている。日陰を探し中央カンテの取り付きで大休止する。この時点で国境稜線へ抜けるのは諦めた。南稜テラスに達すると幸運にもガスが下りてきた。本来なら敬遠するところだが熱中症寸前の体には心地良い冷気だった。何時もは混み合う南稜も今回は我々が独り占めで、ノンビリ登攀を楽しむことが出来た。

終了点から見下すと滝沢方面が一望できた。1969年6月26日 川原和也君と登った滝沢下部ダイレクト~第三スラブ~ドーム壁のルートが一望できる。翌年フランスアルプスグレポンで不注意から川原君は亡くなった。天真爛漫で楽天的な川原君だったが詳細な記録を残していた。本来我々は烏帽子岩の凹状岩壁を登りに行ったのだが大雨の翌日で凹状は水が流れていた。朝日に輝く滝沢方面は光輝いていたように思えた。南稜を登る仲間からハーケンを10本ほど調達,15本のハーケンを持って滝沢へ転進した。記録によると7:05に下部ダイレクトに取り付き16:00にドームの頭へ抜けている。当時は40mロープだったが26ロープピッチを9時間で登っていた。スラブの核心部は水が流れていて丹沢の沢登りのようだと思った。ドーム壁取り付きまでの傾斜の強い草付きは濡れて最悪だった。確保支点もほとんど無く15本のハーケンは殆んど打ち尽くした。飲まず食わずの登攀だったので肩の小屋へ寄った。『何処から来たの?』と夕食準備の小屋番の人。『三スラ登ってきました。』と答えると居合わせた人も含め暫しの沈黙。何か居た堪れないような雰囲気となり二人で顔を見合わせて急いで小屋を出て西黒尾根を下った。

川原君が亡くなってから30年間ハイキングも含め登山から遠ざかっていた自分だが、50歳を過ぎて山へ復帰した。岩登りではなくフリークライミングの時代へ移っていた。そのギャップに戸惑いながら、さまざまな人達の教えを請いながら後半の登山人生も17年になってしまった。特にいろいろな経験をさせてもらった谷川岳に感謝の念をかみしめながら一ノ倉の林道を下山した。

追記:グレポンで川原君と一緒行動していた堀田一平君が昨年10月に亡くなりました。併せてご冥福を祈ります。

一の倉沢出合い

南稜取り付き。

1p目終了点へ。

2p目のスラブ。

2p目終了点へ。

5p目。馬の背リッジの終盤。

最後の垂壁前のテラスへ。

最終ピッチ。

南稜終了点へ。

南稜終了点からの第三スラブ、ドーム

川原和也君追悼号

下部ダイレクト、三スラ、ドームの記録。当時の姓は原でした。

川原君は詳細なTOPOも残していました。

 

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2021.09.19 八ヶ岳中山尾根

2021.09.19 八ヶ岳中山尾根

美濃戸赤岳山荘5:55 赤岳鉱泉7:50 中山尾根取付き9:40 登攀開始9:55 登攀終了11:50 下山開始12:30 美濃戸15:30

コロナの影響などもあり体力の低下が心配される年齢です。冬のルートで登攀自体は困難ではない中山尾根を体力テストで登りました。何とか長いアプローチにも耐えることができました。しかし、下部岩壁と上部岩壁の間の草付きコンテが長く大変に感じました。

大同心が見えるともうすぐ鉱泉です。

下部岩壁1p目の出だし。

2p目。冬はもう少し左側の雪壁を登りました。今回はクラック沿いにスラブを登りました。

上部岩壁1p目のでだし。

上部1p目。正面の垂壁は右へ回りこみ核心のスラブを登ります。

核心のスラブを登っています。

縦走路は登山客でひっきりなしでした。

長い下山が最後の核心でした。

 

 

 

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2021.08.31稲子岳南壁左カンテ

2021.08.29 稲子岳南壁左カンテ

6:05稲子湯登り口駐車場 7:50しらびそ小屋 9:40左カンテ登攀開始  11:00登攀終了八ヶ岳の中山尾根を考えていたが、アプローチを考えて手軽な北八ヶ岳の稲子南壁を登った。10分ほど差で3人パーティに先行されてノンビリ登攀となった。3p目は右側のクラックを登り先行させてもらった。もっとも4pで終了して大差ないのだが。短いルートだったが残暑の下界から暫しのがれて気持ちが良かった。

みどり池より稲子岳南壁

1p目終了点で。

2p目の登攀。

登攀終了へ出ました。

終了点でリラックス。

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2021.07.31 男山ダイレクト

2021.7.31 男山ダイレクト

6:50登山口 9:15男山ダイレクト取り付き 9:15登攀開始 10:50登攀終了11:00男山山頂 

コロナウイルスが未だ収まらない中、オリンピックも始まり、長期の山行も計画できる環境でもなく、フラストレーションの解消に手軽な男山ダイレクトを登りました。天気にも恵まれ下山途中にハイカー2名にすれ違っただけの静かな山行を楽みました。

いc

第1岩峰の登り。

1p目終了点の前。

ちょっと湿ったスラブ。

第2岩峰の登攀。今までは左を登りましたが、今回は右側を登りました。

第2岩峰の上部。簡単なフェースです。

第3岩峰の出だし。ちょつと緊張です。

垂壁を登るとあとは容易です。

登攀終了です。

 

 

 

 

 

 

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2020.09.21 稲子岳南壁左カンテ

2020.09.21 稲子岳南壁左カンテ

5:50稲子駐車場 7:30みどり池 8:30南壁下部 8:55左カンテ登攀開始 10:20登攀終了 10:40稲子岳稜線 11:40みどり池

稲子岳の南壁は学生時代からその存在をアルムクラブの先輩から聞いていたが中途半端な岩場の印象で登ったことはなかった。年初からのコロナ騒動で登山活動も憚れる雰囲気の中でマイナーな山稲子岳の岩場に注目した。いろいろな情報によれば岩場の崩壊がすすみ登攀に適するのは南壁の左カンテだけとのことだった。天気予報の悪かった前週末霧雨の中取り付きまで行き確認済みだった。偵察で懸念されたのは取り付きまでの登りだったが、何とか予定通りにたどり着いた。勿論クライマーは我々だけだった。

1p30m:傾斜のあまりない凹状。出だしの赤いハーケンから左のクラックに移るところだけ少し緊張。

2p30m2本のボルトに挟まれたクラックが少々難しい。あとはクラックを右上する。

3p50m:フェースからスラブを左にクラック下へ。立派なホールドが引き抜けそうで少々緊張した。クラック右のハンガーボルトにクリップするまでがポイント。クラックの乗越は身長があれば細かいがホールドが左右にありあまり難しくない。クラックのあとは簡単なルンゼを歩くだけ。岩角にシュリンゲでビレー。

4p25m:凹角からスラブを左に3mトラバースした左のカンテを乗り越す。右から大まかな岩のカンテを登ることも出来ると思う。大きな岩が信頼できるか?左にハーケンがあったので左カンテを選択した。岩角支点でビレー。

上部におまけと言われるクラックがあったが気乗りせず登攀終了とした。シーズンの終わったコマクサ畑を避けながらザラザラ斜面を登り稲子岳の頂上稜線へ抜けた。稜線を左に下るとそのまま樹林帯の下降路へと導かれた。

短い登攀ルートだったが思ったより岩が確りしており岩の状況をチェックしながらも体を大きく使った登攀が楽しめた。短いルートは自分の年齢には快適の範囲であったが劣化する自分の体力には取り付きまでが一番の問題だった。

みどり池から稲子岳を望む

登攀開始。

2p目。90度に開いたクラックを登ります。ボルト2本。

核心と言われる3p目。左のクラックを登りました。右のクラックも登れます。

3p目のクラック。右足の下にグラグラのスタンス。

4p目。凹角よりカンテへ出る。

終了点。

出だし良かった天気ですがガスが出てきました。

 

 

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2020.08.29 奥穂高岳南稜

2020.08.2829 奥穂高岳南稜

08/28 年初からのコロナウイルスの影響で上高地へ入山するのは今年は初めて。岳沢小屋は空いていたが混み合う小屋を避けて前日テント泊とした。金曜日入山だったので小屋近くの平な天幕地を確保することが出来た。しかし、ある年齢を越えるとテント泊は荷揚げを含め負担に感じるものである。午後に一時雨、夜中も一時雨、朝がたには上がっていた。

岳沢のテント場。小屋に近くめったに空いていない憧れの天場でした。

08/29

5:15岳沢テント場 6:20南稜取り付きルンゼ 9;00トリコニー 11;00南稜の頭 12;40喜美子平 14:50 岳沢テント場 17:40上高地バスターミナル

前日の偵察で雪渓に亀裂や崩壊のあとが見られたので明るくなってからの出発とした。雪渓の末端でアプローチシューズにアルミ製12本アイゼンを装着。雪渓には陥没が多いので気を付けて末端まで登る。下からは解らなかったが南綾の取り付きとして目指した地点へは雪渓との幅が広く取り付けない。右岸沿いに雪渓を30mほど下り乗り移れそうな地点を見つけた。ここからアンザイレンして、パートナーを真上から肩がらみで確保してなんとか右岸に着地させた。問題はフリーで下るセカンドだがローカットのアプローチシューズにアルミアイゼンという装備のみで下るのは緊張した。南綾の登攀のなかで最大の難所だったかもしれない。オリジナルの南綾取り付きからはコンテと時々のスタカットで進む。草付きルンゼの草は前夜の雨で濡れており、ずぶ濡れ状態の登攀となった。ルンゼの終わりから南綾のラインに出るまでも濡れた草付きと藪こぎだった。東側へ出て、陽が当たるとスチームサウナ状態に変わった。その後は熱中症寸前の状態での登りとなりすっかり消耗してしまった。懸垂地点でアンザイレンを解除し、奥穂高山頂の登山者を横目で見ながらの登りが辛かったがガスがかかりはじめたのが救いとなった。南稜の頭で登攀終了して吊尾根、重太郎新道を下山した。

アイゼンを着けて雪渓を登ります。

南稜の取り付き。赤いラインがルート。

雪渓はつながっていませんでした。ちょっと近ずき過ぎたかも。

雪渓から右岸への取り付き。赤いラインを下りました。

下からみると雪渓の先端は何時崩落してもおかしくない状態でした。

ルンゼに入り最初のスタカット。

下部は草付きが少なく快適でした。

草付き藪が終わり稜線へ出ました。

南稜らしくなりました。

モノリスと言われる岩頭へ向かいます。

トリコニーへの登り。

トリコニー直下。

南稜の頭。ガスが出てきて温度が下がりました。

稜線歩きでガスが出ることを望んだのは初めてかもしれません。

 

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2020.08.08 川上村天狗山ダイレクト

2020.08.08 川上村 天狗山ダイレクト

9:15馬越峠 10:30 1530m地点のケルン 10:50本来の1p目取り付き

11:15 2p目より登攀開始  1410天狗山山頂  15:00頃馬越峠

前回は川上村の男山ダイレクトを登ったが、川上村には最近ガイドの皆様により拓かれたルートが天狗山にあることを知った。こちらは天狗山ダイレクト、男山と同じように南側延びる岩綾とのことだった。前泊地の蓼科より移動。麦草峠越えで川上村へ。馬越峠へは立派な道路。峠より天狗山への登山道を30分ほど登り尾根の途中より南側の急な樹林帯を下る。トレースは落ち葉もあり明瞭ではない。最低下降地点のケルンがなかなか見つからず10分ほどウロウロしてしまった。白樺林のなかのケルンは小さくあまり目立たない。近くにある道標も古く明瞭ではなかった。ケルンからは急な傾斜を登り、Sガイドのサイトの案内どおり1p目の取り付きへ。1p目は苔むしてあまり快適そうでなかったので2p目へ左側の撒きトレースをたどる。2p目より登攀開始。

2p目:出だしの10mが核心だが、ハングの左の抜け口に小さな木があるので安心。

3p目:簡単な岩稜から尾根。

4p目:出だしが急だがホールド等豊富。コンテで10分ほど尾根歩き。

5p目:クラックの右フェースからクラック内へ左移動が少々緊張。

6p目:簡単なフェースを右のカンテへ。尾根を5分ほど歩き岩壁の基部へでる。

7p目:基部よりボルト2本に導かれて傾斜に強いフェースを登るがボルトがあるので安心。その後不安定な岩のフェース。

8p目:凹角左のスラブフェース5mほどが核心。1本のボルトが頼もしい。

9p目:フェース左側の木のあるクラックを登る。出だし木があるので安心。

10p目:傾斜の緩い左上スラブから樹林帯へ。コンテでも可。

あとは樹林帯を山頂へ踏み後をたどる。

天狗山の山頂は男山ほどすっきりしていなかったが誰もいない山頂でのんびりした。

天狗山ダイレクトは途中の尾根歩きを省けば男山ダイレクトよりも登攀の要素が多い。随所に出てくる尾根歩きだが松の木の剪定が素晴らしく、煩わしくなく歩くことが出来た。ルートを整備したSガイド達皆様のご苦労に大感謝だった。Sガイドのwebsiteのルート案内も完璧で取り付きまでもルート上でも安心できた。

馬越峠

 

しばしばウロウロして古い標識を見つけた。川上村から天狗山への登山道か?

標識の少し上にある小さなケルン

苔むした1p目取り付き。よく見ると小さなケルン。

2p目の出だし。カンテ左の弱点を乗っ越す。

3p目の岩綾

4p目フェースの出だし。

4p目。急なフェースを抜けリッジへ向かう。

4p目のリッジ。

山頂からは登ってきたリッジは見えません。

 

 

 

 

 

 

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2020.06.27 川上村 男山ダイレクト

2020.06.27 川上村男山ダイレクト

7:30川上村ゲート入口 10:00男岩ダイレクト取り付き 11:15登攀終了 11:25男山山頂  14:00ごろ登山口

川上村の背後には男山、天狗山とそびえているが、岩登りのメッカ小川山の陰にかくれ存在感が薄かった。男山山頂の南側の岩場を山頂へ突き上げるルートが開拓されたとの話を聞きつけた。実は2019年の11月に小雨の中を登っているのだが、コロナ騒ぎで遠ざかっていたクライミングの再起動を兼ねて再び訪れた。 取り付きまでは約2時間以上かかったが、誰もいないアプローチはコロナ騒動でなまった体のトレーニングには調度良かった。                                                      

ルートの岩稜は3つの岩壁で構成されている。最初の岩壁は傾斜がゆるい。しかし、濡れている条件で登った去年はスラブ状のところが少々悪く感じた。第二の岩峰はどこでも登れそうでルートファインディングが肝心。第三の岩峰は出だしの5mほどが全てだが、抜け口の岩がもろいので慎重さが必要だった。岩峰を抜けてからは見晴らしの良い岩尾根で今回は眺望を堪能できた。もっとも景色は川上村のレタス畑が中心だが。アプローチがもう少し短いと年寄りに優しいルートだと思う。

男山登山道入口

少々長い林道のアプローチ

切通しから男山

第一岩峰

第二岩峰

第二岩峰の登り始め。

すっきりした尾根筋

第三岩峰。最初の5mほどが核心。出口の岩がもろい。

ほぼ登攀終了です。

今日は天気が良くにっこりです。

2019.11.23の第一岩峰。

2019.11.23第三岩峰の出だし。

2019.11.23視界の悪い男山山頂。

 

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2019.09.05~09.15 High Siera Climbing

High Sierra Climbing 2019.9.5~9.15

毎年恒例になっていたヨーロッパでのクライミングは家族の病気などで7,8月の予定まらず秋の訪れの早いヨーロッパでの活動が難しくなってしまった。8月初め前穂高北尾根を登ったとき涸沢小屋でガイドのMさんにお会いした。Mさんは毎年アメリカHighSierraといわれる山域で登っているとSNSなどで拝見していた。“アメリカはどうですか?我々でも登れそうな簡単なルートもありますか?”との問いかけに、“HighSierraは良いですよ。簡単なルートもありますよ。”とのことであった。それから2週間HighSierraのことを駆け込み研究した。ヨーロッパと違い英語の情報ばかりなので短期間で状況を飲み込むことが可能だった。自分にとっての、アメリカでの登山活動は 1971大学院留学中に慶応大学のT助教授(当時)とコロラド州アスペンの奥、Mt.Maroon Bellsという山を登ったのが唯一の経験だった。当時は借り物のアイゼン、ピッケル、ロープに、一人勝手な登攀経験しかない自分の技術で、あまり登攀経験のないT先生を連れての3級程度の登攀に苦労したことを覚えている。インディアナ州からコロラド州までの2,000キロあまりのドライブも楽しい思い出だった。今回の舞台はカルフォルニア州、シエラネバダ山脈の東側の山域を目指して、サンフランシスコ経由ネバダ州の賭博の町リノからレンタカーで向かった。我々が中学時代習ったのはSierrNevada山脈、HighSierraとはカルフォルニア州東部の山域を言うらしい。明らかにNevada州を意識したカリフォルニアの呼称のようである。50数年前、エルキャピタンのノーズに1か月以上かけてルートが拓かれたことを記憶しているが、当時はボルト連打のルートだった。今、ヨセミテはHighSierra の中心でありフリークライミングの聖地となっている。最初のベースはLeeViningとした。LeeViningはヨセミテへと続くRt.120の東側の起点でTuolumneMeadowまでは車で40分の距離に位置する。

IeeVining のコテッジ。雰囲気抜群だったが最終日排水がつまり大騒ぎでした。

09.07 Tenaya Peak Northwest Buttress 、Tuolumne Meadow

7:30 Tenaya湖駐車場  8:50 Butress取付 12:15TenayaPeak 山頂 15:00駐車場

昨日の偵察で駐車場は確認していた。取り付きまで直登しているトレースが確認できなかったので、Tenaya湖ほとり近くまで行きルンゼ状のガレを登る。岩壁の右側へ出て最後は、左へ下るようにして取り付きのChuteと呼ばれる水の流れた跡へ出る。真下から直接登ってくる2名と合流。我々は20分ほど時間をロスしたかもしれない。我々先行で200mほどフリーでルンゼ状のスラブを登る。その後アンザイレンしてスラブの弱点を登っていく。見晴らしの良い平坦な地点で休憩。その後気ままにスラブを登って行ったが、結果的に左へ行きすぎてしまった。クライミングシューズに履き替え、スタカットに切り替え、微妙なスラブを右へ40m程登りルートへ復帰。微妙なスタンスでのクライミングシューズへの履き替えがポイントだった。その後はコンテで登るが、途中クラックが出てきたのでスタカットで安全に登る。クラックの上で左へ出すぎ、その時点で後続のフリー2名に追い抜かれる。右へ何とか軌道修正して最後は左へ捲くようなバンドに出る。バンドへ出ては面白くないので頂上直下のバンドを右へ出て上へ抜ける可能性を探るが、頂上直下の乗り越しに自信がなかったので左のバンドへ、戻り、頂上稜線へでる。結局取り付きから山頂まで残置、支点は皆無だった。頂上からのTenaya湖の景色は素晴らしかった。山頂からの下りは西側へ頂稜を下り最後はふみ跡らしき跡を辿り湖のほとりのトレールへ出た。

Tenaya湖の畔から取り付きを目指してルンゼを登ります。

岩壁の右へ出たのでバンドを左に大きくトラバースして取り付へ。

ルンゼを30分ほど登ると見晴らしの良い台地に出ます。

Tenaya湖が望めます。

正面の壁を登りますが、途中左へ出すぎました。

最初に頂上かと思った頂綾。

韓国系の若者が撮ってくれました。

TeneyaPeak(3141m)の頂上。

09.08 Cathedral Peak、Tuolumne Meadow

09.08 Cathedral Peak 9:00 Rt.120沿いの路肩パーキング 11:30 Cathedral Peak 取り付き 11:50登攀開始。13:30撤退。

朝時差ボケで3時ごろ起きたののだがその後2度寝、おまけにガスレンジが着火せずお湯つくりに電子レンジで対応したりで出発が遅れてしまった。JohnMuirTrailの入口よりTrailを辿るが、少々行き過ぎてしまい30分ほどの時間ロス。60分~90分のアプローチということであったが、2時間強かかって、壁の左側へ着いた。準備中の1パーティ。ルートは幾つか在りそうだが、登攀を開始したパーティのルートの左側のクラックを登る。目指す終了点は灌木で先行2名と同じ。クラックを出て灌木テラスへトラバースする10mがランアウトした。この灌木テラスで大休止。ようやく先行の2人が登り始めるが終了点のテラスも満杯らしい。右からのルートもこのテラスに収束するようだ。登りはじめると、しばらく待って欲しいとの声。クライムダウンして又、大休止。潔いのか諦めが早いのか、状況の解らない初めての山で、暗いなかでの下山も避けたかったので撤退することにした。45mの懸垂で取り付きへ戻る。時間があったので頂上からの下山ルートを30分ほど登り頂稜まで行ってみた。Eichhornとの位置関係など良くわかったが、暗くなったら頂上からの下山は苦労したかもと納得して下山した。

1p目の終了点。

先行はのんびりカップルでした。

この状態で約1時間待ちました。

頂上の稜線にでるとEichorn Pinnacleが見えます。

09.09 Lembert Dome, Yosemite Valley ドライブ

Lembert Dome Northwest Books

9:00 取り付き 10:30登攀終了

Lembert Dome はTuolumneMeadowに入って最初に見えるDome。駐車場も道路わきに広く、Domeはすぐ目の前にそびえる。アプローチは5分ほどだが、どこが取り付きだか判然としない。ルート図上1p目終了点の灌木を目指して適当に登り始める。下から見るとルートはハッキリしないが登ると何とかなった。緩傾斜帯より上はますますルートは判然としない。岩場の弱点を狙い結果的には簡単な登攀だった。残置や支点があれば全く初心者ルートかもしれないが、初心者がリードすると怖いだろう。終了点で景色を楽しみ、東へスラブを下降、道路へ出た。駐車場へ戻り、時間が十分あったのでYosemiteValleyへドライブ。YosemiteはTuolumuneMeadowより1000mほど低く1時間半ほどでElCapitanの目の前へ着いた。ノーズなどに数パーティ取り付いているのが見えるが殆んど動きがない。見上げる観光客と登攀しているクライマーとに違和感を覚えるが、ここでは日常の景色なのだろう。この日からLeeViningよりBishopへ移動。

Lembert Dome Northwest Books の取り付き。何もありません。

1p目。

2p目を終わると迷います。何処でも登れそうだが残置なし。

何となく登攀終了。

ヨセミテバレーに入ると深い谷間にかわってきました。

待望のハーフドームが望めます。

エルキャピタンの真下で。

09.10 Cardinal Pinnacle Regular Route

Bishopの町から近いといわれるCardinalPinnacleへ向かった。BishopからRt.168を走ること30分。Aspendellという集落から直ぐとのことだったが、遠くにそびえる4000m峰に見とれて通り過ぎてしまい道の終わりのLakeSabrinaまで来てしまった。湖のほとりの釣り人むけのカフェの親父にCardinal Pinnacleを指さして教えてもらう。通り過ぎた道路からちょっとはみ出した小さな岩塔という感じだった。Pinnacle の下まで来たが寒いので少々時間を潰す。ゴロゴロ岩のガレ場を登り取り付きらしきところへ。1p目簡単なクラックをロープいっぱい登ると広場状のテラスへ。ここまでは左から捲いて登って来れる。ここが取り付きなのかもしれない。そこから、4pはルートを外さないように岩の弱点を狙い、フレークやクラックを登っていく。グレード的には5.4から5.6で難しくはないが、簡単でもない。途中懸垂用の支点がありホットした。洞窟のようなテラスから最後終了点のリッジに出ると眩しいくらいの陽の光がありがたかった。リッジに出て右に回り込むと下山路らしきトレースに合流した。下山も簡単とは言えないが慎重に下る。最後懸垂用の支点がありロワーダウン15mで裏側のガリーへ降りることが出来た。ざらざらのガリーから道路へ。帰りはSabrina湖のほとりのカフェでコーラを飲んで湖面の景色を楽しんだ。

道路端の駐車スペースからガレ場を登り取り付きへ。

1p目。左から上の段へ捲けました。

3p目。

4p目。

洞窟テラス。

洞窟から陽光の下へ。終了点でした。

ガレ場を下山。

サブリナ湖のテラス。

09.11 休養日、Pine Creek Canyon, Mt.Emerson偵察

疲れがたまったので休養日。Bishopの町を探索。クライミングギアの店やPineCreekCanyonという岩場の偵察へ。PineCreek は広すぎてよく分からなかった。数百のルートがありそうなエリアだった。車を停める場所から取り付きまで直ぐという感じでもなかった。Mt.Emersonの登山口はAspendellの先、Sabrina湖の手前を右に入って15分ほど。TrailHeadから1時間半ほど歩くとMt.Emersonの南東壁の下へ出る。取り付きのルンゼはトレールからみても顕著だった。

Pine Creek Canyon。広大なクライミングエリアだが良く解らなかった。

John Muir Trail の入口。 トレールはMt.Emersonの真下を通ります。

トレールから見たSouthEastButress取り付きのガリー。200㎜の望遠です。

09.12 Mt.Emerson(4031m) South East Butress

5:30 Trail Head 7:00 Trail分岐 8:00取り付き 15:30頂上  18:45Trail 21:00Trail Head駐車場

暗い中、TrailHead手前の駐車スペースを出発。前日の偵察通り順調にTrailから取り付きへの分岐に達する。取り付きまではゴロゴロ石のガレ場をひたすら登る。キャンプ場で早起きの一人を見かけたがその後は我々だけだった。取り付きのガリーは濡れていない、Nはクライミングシューズに履き替えスタカットで登り始めるが自分は持参しなかった。2pを登り傾斜が落ちる。それからコンテで尾根の右側を登っていくが、ガイドブックの左寄りに登って行くとの説明よりも右の尾根上を登って行ったのかもしれない。時々スタカットで登り、2度ほどクライムダウンして左側へ移行しながら尾根状の岩場を登って行く。思ったよりはるかに長い登りが続いた。最後左側のルンゼから登ってくるトレースが幾つか見受けられた。しかし、尾根筋を登るしかないと決め最後は右からくる稜線に合流した。それからは写真で出てくるナイフリッジ状の尾根を通り頂上への岩場を辿った。取り付きから7時間以上の登攀になってしまった。予想しなかった登攀時間で4000m近辺の高度に体力が極度に消耗した。クライミングシューズでなかったのも体力を消耗した原因だったかもしれない。5.4以上の箇所が何か所かありクライミングシューズではない神経と腕力を使った。頂上からは南側のガリーを下って行く。2か所ほどロワーダウンで降り、あとはひたすらトレールを目指してガリーを降りていった。日没との闘いでなんとか夕日の力が残っているタイミングでトレールに出ることができた。トレールを満月の明かりの下歩くが体力に余裕がないのであまり楽しむことができなかった。水の流れに輝く月の光など印象的だったのだが写真に撮れず残念だった。15時間以上の行動の後、車に辿りつきマンモスレークへ向かった。

取り付きのガリー。簡単そうだけど傾斜は急でした。

登攀開始。

ガリーの登り終わり。これからもっと左へ行くべきでした。

頂上直下の岩場。

 

Mt.Emerson(4031m)頂上。

頂上にはNameBoxがあるだけ。

下山路。湖の見えるあたりまで下ります。日没との闘い。長い下りでした。

 

09.13~14 マンモスレーク LakeTahoe, Reno

マンモスレークには大規模なスキー場があり、オフシーズンの今寂れているのかと思っていたがマウンテンバイクなどで夏でも賑わっていた。夏は寂れる日本のスキー場とは大違いでありアメリカの持つレジャー産業に対する底力を感じた。マンモスレークからSouthLakeTahoeへのドライブ。LakeTahoeも観光客で大賑わい。殆んど国内のお客さんのようだった。LakeTahoeの畔をぐるりとドライブしRenoへ。カルフォルニア州からネバダ州へRt.80で入ったが、州境で急に道路が良くなったのが印象的だった。やはりカジノ経済の威力なのかと感じた。

LakeTahoeを望むViewPoint。

ほぼ、初めてのアメリカでの登攀だった。何処へ行っても残置が無い世界。ヨーロッパでも要所には残置があった。有名ルートは残置支点、フィックスだらけのヨーロッパとは全然違がった。簡単なルートしか我々には登れなかったが、自分にとっては未知のルートであり、カムや岩角でプロテクションを取りながらの登攀は後で考えると楽しかったが、その時は疑心暗鬼との闘いだった。中高年の領域を越えようとしている自分には十分刺激的だった。

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