2011.04.10阿弥陀岳北西稜

参加者:N,U

04/09 14:00美濃戸口 17:00赤岳鉱泉

雨がなかなか止まない。しかたがないので雨の中美濃戸口を出る。先週車で入り車の底をずいぶんこすってしまったので美濃戸まで歩くことにした。しかし、久しぶりの美濃戸までの歩きは精神的にこたえた。結局しょぼしょぼ雨の中鉱泉入り。

04/10 5:00鉱泉発  5:35行者小屋 8:00北西稜露岩上 10:00北西稜取り付き 12:10終了点 13:00御小屋尾根発 17:00御小屋尾根終点

行者小屋から標高で100mほど下り、樹林帯の中をトレースに導かれて北西稜へと進む。途中ルンゼを2箇所横断して右トラバース気味に進むが2本目のルンゼは雪崩れておりデブリの右端を直上する。トレースは明確ではないが露岩へ向かって真っ直ぐ急な樹林帯へ延びていた。雪が深く極めて不安定な状態。念のためアンザイレンして進むが急斜面のため雪が足元から崩れてしまう。かすかなトレースをたよりに露岩に向かって直上するが雪が手足から崩れて1,2mほど後ろに尻餅。アンザイレンしていたので直ぐに止まる。見上げる露岩には不安定そうな雪庇が張り出しているしルート解説では露岩を右からまくとあるので80mほど下り右側からまくルートを探ることにした。深い雪の中を右へトラバースすると赤布を発見、近くに寄ると明瞭なトレースがあった。あの直上する踏み跡はなんだったのか?1時間ほど時間をロスしたが、それからは、簡単に北西稜上へ。上部岩壁への取り付きまでは、少々する緊張する箇所もあり、途中からアンザイレンして登った。取り付きは明瞭で数本のボルトがあった。

1p目:バンドを右へ10m以上トラバース。傾斜の落ちた草付を登る。簡単だが残置が少なくホールドを確かめながらの慎重な登攀。50mいっぱい登ったのでリッジ上の残置ハーケン2本でビレイ。

2p目:高度感のあるリッジを10mほどでペッツル2本のビレイポイント。

3p目:簡単なバンドのトラバースと思っていたが雪の斜面となっていた。硬い雪の上に20cmほどの柔らかい雪が積もっており、慎重にスタンスを探りながらの緊張した20mトラバースだった。

4p目:核心のピッチだったが、残置が多く、A1の凹角スラブにも適当にスタンスがあった。念のために用意したアブミも使わず簡単にA0で登ることが出来た。フオローのNは自分よりリーチが無いので少々苦労した。

美濃戸口へ車を停めたので、御小屋尾根を下った。途中からずぶずぶの雪質になり、何度も雪を踏み抜きながらの悪戦苦闘だった。まるで地雷原を進むような長い長い下りだった。

行者小屋より阿弥陀北西稜(右側の稜)

北西稜取り付きにて。

2p目のリッジにて。

3p目の不安定な雪のトラバース。

4p目凹角の入り口を登る。

4p目最後の乗っ越の手前。ガバホールドが沢山ある。

御小屋尾根にてU。

御小屋尾根にてN。

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2011.04.10阿弥陀岳北西稜 への1件のフィードバック

  1. やまぐち のコメント:

    晴天下の北西稜の登攀おめでとうございます。
    何回かの計画がようやく叶いましたね。
    きっと旧アルムを含めてアルム初登攀かもしれません。
    ルートも結構スッキリして快適そう!
    何よりも頂上に直接でる醍醐味、やっぱりアルパインが好いですね。
    それにしても阿弥陀北西稜のアプローチは判り難いですね。
    私も昔、大苦戦して撤退したことがあります。
    やまぐち

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