2022.07.29~07.30剣岳南壁A2綾
7.29 晴れ後に曇り
8:20室堂 9:10雷鳥沢 11:30剣御前小屋11:10剣山荘12:30
7.30 晴れ後強い雨
3;50剣山荘発 5:40平蔵谷 6:35南壁A2取り付き
6:50登攀開始 8:30剣岳山頂 11:10剣山荘 15:10室堂ターミナル
終活登山の一つとして剣岳南壁の登攀を考えていたが、剣岳までの距離、アルペンルートの混雑などを考えるとなかなか実行に移せなかった。今年は6月中に梅雨が明けたが7月に入ると梅雨に逆戻りという天気が続き天気が読みにくかったが意を決して富山へ向かった。黒部駅の前夜泊だが気温が思ったより高くあまり快適ではなかった。今回の山行の最大の課題は剣沢へまともに歩けるか?雷鳥沢からの登りに耐えられるか?何とかその登りも乗り切り午後の不安定な天気の前に剣山荘へ入った。剣山荘はトイレもきれい、コロナ対策も行きとどき宿泊者も少なく快適だった。7/30下山予定なので3:00起き。8.9mm50mロープ一本を持って小屋を出た。夜明け前の富山の夜景を見ながら前剣までは結構苦しい。平蔵谷に達するが今年は雪の量が多い。南壁の取り付きまでは雪渓を横断して上部の急傾斜を避けるようにアンザイレンして進む。アルミ製12本のアイゼン、ローカットアプローチシューズ、ピッケル無しでの朝の固い雪面の下降は恐る恐るだった。安全をできるだけ確保しながら時間をかけてA2ルート上のテラスに着地した。雪のため本来の取り付きの5mほど上だと思った。
1p目。30m。固い岩のフェースから左のカンテの支点まで。簡単そうに見えたが逆層で慎重さを要した。
2p目。40m。大まかな岩のリッジ。一か所大きくカンテを乗り越すところが核心だがヨーロッパの岩のようで楽しかった。
3p目。40m。大まかな岩の簡単なリッジ弱点を狙い登る。途中ランニングをとらなかったがロープが重くなったので登攀を切った。
4p目。簡単そうだったのでショートロープのコンテ70m。今日南壁を登るはずだった2人に会ったのでロープをたたんだ。平蔵谷の雪が多かったので断念して一般ルートから終了点を確かめに来たらしい。そのまま4人で源次郎尾根側より山頂へ出た。
無風快晴の素晴らしい山頂を適当に楽しみ最終バスに間に合うように下山した。剣御前から強い雨に見舞われた。びしょびしょに濡れての雷鳥沢からの登り返しは辛かった。室堂では前日の入山から剣山荘で会話の弾んだ気の良い親子パーティに再会することが出来た。山頂ではニアミスで会えなかったのは残念だった。
剣は若いころも遠い存在でなかなか来ることが出来なかった山である。もう一度北方稜線を辿って登りたいと思いながら剣を後にした。
雷鳥沢のテント村。
剣御前から剣山荘へのトラバース道。
剣山荘。
平蔵谷。ここからトラバースして取り付きました。
A2の取り付きにて。
1p目の出だし。
2p目。
簡単な3p目。
剣山頂。
積雪期はこの祠も雪で殆ど埋まっています。