【新人ちゃんこ番 初マルチピッチ糞戦記】
みなさん こんにちは。
ちゃんこです。
早いものでアルムに参加して4ヶ月。
とても4ヶ月とは思えぬデカイ(体積および表面積)面であちこちに顔を出させていただいてますが、去る5月18日、ついに越沢バットレスでマルチピッチクライミングに挑戦させていただけることと相成りました。
メンバー
L=K村師匠、U野御大、N雪女将、そして私。
09:01にJR鳩ノ巣駅集合。既にお三方は着いておられ
恐縮しきりで改札を出ようとするとかざしたカードが残高不足。
チャージして改札を出ましたが思えば既にこの時点でけっ躓いてました。
気を取り直してつり橋を渡り林道へ。林道に入ると直ぐに駅から微妙に前奏を奏でていたワタクシめの出っ腹がピ~ヒョロリと本格的に鳴り始め、林道脇の綺麗なトイレにシケこみ軽量化。お三方には先行していただきました。このあとぜーぜー言いながらやっと追いついて何事も無かったかのようなすまし顔で取り付まで。
取り付き下の東屋から見上げる越沢バットレスにまずは面食らいました。
・・・・・・・・・コレ、登る・・・んですよ・・・ね・・・・????
手馴れのお三方はわたくしのブルッた表情など気にせずにサクサクと準備して
いざ登攀。
K村師匠-ちゃんこ/U野御大-N雪女将の2パーティで登攀開始。
この日は
①左ルート
②第2スラブ
③右ルート
④鋸ルート(齋藤 天狗の肩にて待機)
⑤第1スラブ(齋藤 2P終了点で待機)
です
※これらはあとからU野御大が写真と共に送ってくださったメールで初めて確認できました。なんせもう岩場に取り付いてからはK村師匠についていくのが手一杯、事前にどこを登るのかなんてことまで考えている余裕がまったくありませんでした。
余裕と安心感に満ち溢れたK村師匠の登攀
N雪女将、涼しげに軽やかに登ってきます。写真は第1スラブルートの2P終了点でU野御大が撮影。ちゃんこはとなりでセルフビレイにしがみつきひたすら震えてました。このためU野御大の華麗な登攀シーンの写真がありません・・・・ごめんなさい。
そして!!!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・
ちゃんこ、ケツを突き出して、ここで卵でも産むつもりですかね・・・・・
画面いっぱいに個人的な、あくまで個人的な超個人的な切迫感が満ち満ちております。
ただもう登るのに手一杯で支点での作業手順などめちゃくちゃ。ひたすらK村師匠のご指導に恐縮しながらもモタモタ・・・・・
口の中はもう喉の奥で梅雨時の敷布団1枚くらい軽く乾燥できるくらいカラカラ。
恐ろしい手際のよさとスピード感で次々と軽々とルートをこなすお三方。ただひたすら次はどこへいくのかわからぬまま、登攀中の恐怖感さえ感じる間もないちゃんこ・・・・・
15時頃に全ての登攀を終えたときには虚脱状態・・・
あ、似てるけどちがう
こっちです。
登攀中、U野御大とN雪女将からしきりに
『ちゃんこ、今日はしゃべんないじゃん!』
『ちゃんこの笑顔が見たいよ、せっかく来てるのに楽しくないの?』
とのお言葉をかけていただきましたがもぅナニガナンダカ・・・
撤収し、鳩ノ巣駅前でナマジョッキを傾けてやっと引きつった笑顔が出るようになりました。
最近某ジムで、T内師匠から『ヘタレ幹事長卒業』を認めていただき意気揚々としておりましたがそんな思い上がりなど太平洋の向こうに軽くブっとんじまうぐらいの衝撃を体験した一日でした。
そもそも岩場に来る上での基本的な事柄の体得がまったくできていない自分を改めて認識。
登るだけではない、総合的に迅速に安全に行動を完結させる能力が著しく欠如しておりました。
実践の中でそれを身を以って叩き込んでくださったK村師匠、U野御大、N雪女将には感謝の言葉もございません。もしお三方と一緒でなければ私はあの日かなり高い確率で鳩ノ巣駅前の茶屋の隣でお世話になっていたと思います。
ただ、今回の登攀は今までのクライミングの中で、最も厳しくしかし最も実りあり、最も楽しかった登攀でした。
U野御大からは、お褒めの言葉も頂戴しましたが、確かにこの肉布団は今後の登攀レベル向上には邪魔にしかなりませんね。痩せます。はい。
と言った舌の根も乾かぬうちに駅前の茶屋でナマ2杯でおでんガッツリ流しこんでました。ごめんなさい。
前途多難・・・・